国際情報

慰安婦像承認の米SF市、中国系市長はソウル名誉市民

サンフランススコ市の慰安婦像(写真:Avalon/時事通信フォト)

 兄弟姉妹仲良くとはいうものの、現実には助け合うどころか裏切られ、たかられるばかり。そりゃ縁を切りたくもなる。

 きっかけは米サンフランシスコ市で11月14日(日本時間15日)、市内に設置されている慰安婦像と碑の寄贈を受け入れる決議が市議会で可決されたことだった。この像はもともと、在米韓国系団体と連携している在米中国系団体が私有地に建てたもので、この決議によって正式に市の公有物とされた。

 この碑には、「性奴隷」「(被害者が)何十万人」「捕らわれの身のまま死亡」などの表現がある。中韓が世界に喧伝する「慰安婦=性奴隷」を市が認めたのだ。

 これに怒ったのが、大阪市の吉村洋文市長(大阪維新の会)だった。「サンフランシスコ市が寄贈を受け入れることになれば、姉妹都市の関係を解消する」と断言したのだ。賛同した岡崎太・大阪市議(大阪維新の会)は憤る。

「姉妹都市にそんな像を建てられて、今後もニコニコと交流を続けるのはおかしい。日韓間で合意して終わったことなのだから、友好都市なら、むしろそのことを広めてほしい。吉村市長はサンフランシスコ市長に面談を申し込んでいるが、その返答すらない」

 サンフランシスコ市長は中国系アメリカ人のエドウィン・M・リー氏。実は同市は韓国・ソウル市とも姉妹都市提携をしており、2016年12月にはソウル市からリー市長は名誉市民に選ばれた。慰安婦像寄贈に影響がなかったとは思えない。

 大阪市は60年にわたりサンフランシスコ市と関係を温めてきた。ところが、いわば「実はほかにも姉妹がいる」と告げられ、しかも付き合いの浅い妹(ソウル市とは約40年)が叫ぶ「嘘まみれの過去」を信じ、60年間の信頼関係を自ら壊そうとしているのだ。

※週刊ポスト2017年12月1日号

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト