ライフ

徳川家康が死ぬ前に食べた“本当の最後の晩餐”は?

家康の死因伝説の真偽は(写真:嵯峨釈迦堂所蔵/AFLO)

 歴史上の偉人たちが最後に何を食べたかについて、様々な逸話が残されている。食文化研究家の永山久夫氏によれば、通説として知られている最後のメニューが実際には違っていたり、意外なものを最後に食べている例も少なくない。

■徳川家康と「鯛の天ぷら」の真実
 家康といえば“鯛の天ぷらの食べ過ぎで死んだ”といわれてきたが、史料研究が進み、最後は胃がんで亡くなったと考えられている。

「鯛の天ぷらを食べて倒れた記録があるのは事実ですが、死んだのはその4か月後。療養の身の家康が最後に食べたのは、お粥など養生食だったと考えられます」(前出・永山氏)

■織田信長が本能寺で口にした「かまぼこ」
 それが最後の食事になるとは露ほども思っていなかったであろう偉人も少なくない。代表例は本能寺の変で命を落とした織田信長。

「明智光秀に討たれる前日、信長は茶会を開きました。その献立の記録が残っており、『かまぼこ』や『集め汁』が振る舞われたとされています。白身魚が貴重だった当時、かまぼこは高級品。アワビや魚のつみれ、鯛などが入った集め汁も豪華なものでした」

■洋酒を飲んで逝った勝海舟
 勝海舟の死後にまとめられた『海舟座談』によれば、明治32年1月19日夕刻、入浴後倒れ込んだ海舟は「胸が苦しいからブランデーを持って来い」と家人に命じた。一口飲むと「これでオシマイ」と言って意識を失ったという。脳溢血だった。ブランデー好きで、人を食った勝らしい最期だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン