日馬富士の暴行事件は、巡業先の鳥取で起きた。管理責任は巡業部長にあり、事件を知りながら協会へ報告義務を怠っていたという理由で、執行部側は九州場所後に貴乃花親方の責任を追及する構えだ。
「協会は12月3日からの冬巡業に、貴乃花親方を帯同させない方針でいる。しかも、副部長である玉ノ井親方も同じ扱いとなる見込みだ。表向きは、親方衆が安心して弟子を預けられない”という理由だが、これは八角理事長、尾車事業部長(元大関・琴風)らが主導した巡業部への分断工作だ。貴乃花親方を蟄居させれば、シンパの親方は行き場を失って執行部側になびいてくるという目論見だ」(若手親方の一人)
貴乃花親方が日馬富士問題に乗じて執行部を追及するなら、逆に事件を利用して貴乃花グループを崩壊させる──そんな狙いが透けて見えるのだ。
※週刊ポスト2017年12月8日号