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『妖怪ウォッチ』日野晃博氏 “永遠の小学5年生”の生き方

「妖怪ウオッチ」を生んだ日野晃博氏

『妖怪ウォッチ』──2013年に登場したニンテンドー3DSのゲームソフトは、現在3作品まで発売され、シリーズ累計1000万本を突破した。テレビアニメ(テレビ東京系/毎週金曜6時25分~)、漫画、玩具……とメディアミックス展開も功を奏し、子供から大人までに広く知れ渡っている。

 さらに冬の恒例となりつつあるのが映画だ。その新作『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』が、12月16日より全国で公開される。製作総指揮、原案、脚本を手がけたのは、生みの親であるゲームクリエイターで、ゲーム開発会社レベルファイブ社長・CEOの日野晃博(49)その人だ。

「かわいい妖怪というイメージだったと思いますが、今回の映画ははっきり言って、ちゃんと怖い。ジバニャンの変わりようにショックを受ける子もいるかも(笑い)。おじいさん、おとうさんの世代が観ても、ぎょっとするはず。家族全員が楽しめる、大人も感情が揺さぶられる物語を意識しました」

『妖怪ウォッチ』が子供にウケている理由のひとつは、「子供たちのリアルな悩み」を「妖怪」に置き換えたことにある。両親の仲が悪いのも宿題を忘れるのも、「妖怪のせい」と笑い飛ばすことで、悩みなんて忘れてしまえ、と訴えかける。子供たちはそこに敏感に反応したのだ。

「妖怪ウォッチは『ドラえもん』を意識して創りました。『ドラえもん』は少年漫画・アニメの定型。ただ、描かれているのは30年前の小学生なので、今の時代の子供の悩みは何だろうと考えたのが、『妖怪ウォッチ』の発想の出発点です。

 僕が考える今の時代の“残念な子=のび太”は、“無個性の子”です。何もかも平均で、自分らしさを出せない子ほど残念な子はいません。『妖怪ウォッチ』は、そんな現代ののび太に向けた、好きなことを見つけようぜ、というメッセージでもあるのです」

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