男性に秘かなブームのエステ(サナティオ新宿)
都内では、マンダリン オリエンタル 東京の「ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」が有名。ラグジュアリー感満点のスパスイートで、世界のスパトレンドをいち早く導入するなど進取性が高い。
内資系ホテルも健闘している。ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町の「SPA&FITNESS KIOI」は、地上140メートルの眺望を眺めながらの施術で最高にリラックスできる。世界的ブランド「SWISS PERFECTION」の日本初出店でもある。
クレド社では、全国26都市1300ホテルにサービスを提供している。ホテルスパ初の“和”がコンセプトの「庵SPA」ブランドから、比較的リーズナブルな「サナティオスパ」ブランドまで多彩だ。
さらに同社では、12月15日に「ホテル椿山荘東京」と「グランドニッコー東京台場」に、鍼灸サロン「庵 SHINKYU」をオープン。日本人鍼灸師が繊細で丁寧な施術を提供する。日本の由緒ある「鍼灸」。やはり和に心底癒されるのは日本人のDNAか。
東京のホテルが増え、多彩な癒しの提供をコンセプトにする施設も多い。ここで紹介したスパはいずれも男性メニューを充実させているが、いまやホテルスパにとって男性は重要なターゲットとなるだろう。ビジネスの成功にはまずは自身の心身と向き合うという、意識高い系の男性サラリーマンが増加しているということか。
癒しのホテルで受ける施術は日常やビジネスからの解放時間だ。多忙なビジネスマンこそ体験したい極上のひとときは、明日へのモチベーションを高めるアイテムのひとつなのかもしれない。
●文/瀧澤信秋(ホテル評論家)※写真提供も