「建前として、パブコメは法令立案者と国会・議会だけで法制化を進めるのではなく、主権者たる国民・市民の意見、そして当該法令によって影響を受ける者の意見を集めて内容を調整したほうが、より現実社会に適合した法令案となり施行もスムーズになるという考えのもとで実施されています。
もっとも、意見として合理的なものは反映されるべきですが、意見対立がある場合、寄せられた賛否が市民意見の縮図となるわけではないため、多数決的結論を取ることが不適切な面もあり、パブコメ実施者がどの意見を取り入れるかについて政策的選択を行うことにならざるを得ません。
しかし、今後はパブコメで寄せられた意見の集約を行政独断で行うのではなく、外部の評価も取り入れなければならないという形にすれば、行政のアリバイ作り的、聞き置く的パブコメにブレーキがかかるのではないでしょうか」
いずれにせよ、都民、国民の多様な議論を待たずに「東京オリンピック(時の施行)に間に合わない」との理由で強化されそうなたばこ規制。もちろん“望まない受動喫煙”を防止することは喫緊の課題といえるが、その解決策が喫煙者の排除だけでは能がなく、あまりに乱暴だろう。
12月5日には、都内にて愛煙家およそ200人以上を集めた緊急シンポジウム「たばこはそんなに悪いのですか?」が催された。パネリストとして招かれた7名の識者たちも口々に拙速な法規制に“待った”をかける持論を展開した。