◆足利市が栃木から独立!?
隣接自治体が対立したのが1999年の「佐野ナンバー騒動」だ。サイエンスライターの佐藤健太郎氏が解説する。
「もともと『栃木』ナンバーだった栃木県佐野市に自動車検査登録事務所が新設され、『佐野』ナンバー導入の機運が高まったが、人口で佐野市を上回る足利市を中心に対象地域の自治体が猛反発。結局、『とちぎ』に落ち着いた」
それから18年後の2017年11月、今度は足利市が動いた。県境をまたいで同じ渡良瀬川流域にある群馬県桐生市、みどり市と「渡良瀬」ナンバー導入の意向を正式表明したのだ。足利市の担当者の鼻息は荒い。
「流域3市の市歌にはそれぞれ渡良瀬の名前が入っていて相応しいナンバーだと考えています。森高千里さんの大ヒット曲『渡良瀬橋』もあって、『渡良瀬』ナンバーが実現すれば観光振興に追い風となるはずです」
※週刊ポスト2018年1月1・5日号