金子:ゼロは不可能、とはっきり言う区長さんもいましたね。そのときに私は、保育園の整備だけが課題ではなく、育休や復職に関する制度を見直す必要があると思いました。職場に戻る場所があると安心できれば、育休を取る人も増えるでしょう。

宮崎:病児保育など、病気になった子供を預かる制度も広く認知、浸透していない。それは、「子供が病気なのに働くの?」というような、社会、企業の空気があるんですよ。

金子:だから、「待機児童0」とか「育休2年」とか数字ばかりを追いかけていないで、実態に見合った対策をしていかなくてはならないと思います。

宮崎:あなたのところの政策秘書は、フレキシブルに働いていたよね。

金子:小さなお子さんがいる女性秘書だったので、16時に帰れる時短で働いてもらい、お子さんの体調が悪くなったら帰っていい、病院へ連れて行くなら遅く来てもいい、休みに合わせて長期休暇もOKなどとやっていました。私の落選後は、他の先生(議員)のところで働けないか聞いてみましたが、そうした柔軟な働き方は認めてもらえなかった。たしかに現実的に難しい面もあります。でも、繰り返しになりますが、政府や企業のトップから、考え方や働き方を変えなければ何も変わらないと思うんです。

宮崎:息子と歩いていると、優しくされるし、おばあちゃんたちからは「いいわね、私たちの時代には考えられないわ」って言われる。まだまだ“その時代”にいる人たちがいかに多いか。

金子:正直、お互い議員でなくなったからこその視点だとも思います。この経験をまたどこかで生かせたらいいですね。

宮崎:議員になる前に持っていた目標は議員時代にしっかりと果たさせてもらった。今また新たなテーマがどんどん浮かんでいるので、どんな形でも達成できたらいいなと思っています。

※女性セブン2018年1月18・25日号

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