「酔っ払いのオジサンと一緒になって、隣で絡まれた挙げ句、吐かれたりでもしたら最悪」(20代男性)
「異性(男性)とは絶対に相乗りしたくない。しかも、他人に自宅の場所を知られたくない」(30代女性)
運転手の側も客同士のマッチングを心配する。
「複数の人が乗ることで、運転手が難癖をつけられたり暴力を振るわれたりするようなケースは少なくなるかもしれませんが、お客さん同士のトラブルは増えるかもしれませんね。例えば、男女が乗りあわせてナンパでも始まったら、どうやって注意したらいいのか……。
当面、相乗りサービスが広まりやすいのは、空港や子どもの塾の送迎、決まった病院通いなど同じ目的を持った人同士が乗りあわせる場合か、交通の便が悪い地方の『買い物弱者』を送迎するなど、需要が集中しているケースに限られるのではないでしょうか」(前出・運転手)
狭い車内での相乗りだけに、タクシー業界は運賃を含めた利便性だけでなく、どこまで利用客の声に配慮できるかがサービス普及のカギを握っている。