いよいよ開幕した平昌五輪。かつて白銀の舞台で活躍した選手たちを思い起こす──中でも印象深いのは、競技以外でも世間を騒がせた“記録よりも記憶に残る”選手たちだ。
荒っぽいプレースタイルで1960年スコーバレー五輪、1964年インスブルック五輪に出場したアイスホッケー代表の田名部匡省(たなぶまさみ、83)は引退後、衆院選に自民党から出馬し当選。1991年発足の宮澤内閣で農林水産大臣を務めた。現在は青森の自宅で静かに暮らしていた。
娘で参議院議員の匡代(まさよ)氏が語る。
「平昌五輪に向け1月に行なわれた女子アイスホッケー選手の壮行会では、『よく見ること。見るのは敵だけではなく味方も。味方の弱い者を常にかばう思いやりがチームの中で大事』というメッセージを出しました。今でも『遠征中の船上でトレーニングをした』など現役時代の話をすることが多いです」
※週刊ポスト2018年2月16・23日号