兼一会の植野雄仁会長は太田興業トップである太田守正組長の処分を要求し、執行部会議を欠席するなど強硬姿勢を崩さなかった。結果、譲らぬ植野会長に山健組から絶縁処分が下された。
「これまで100人を超える幹部・組員が服役している武闘派組長」(警察関係者)の絶縁で沸騰したのは、意外なことに六代目山口組だった。植野会長とパイプを持つ六代目側の組長たちが一斉に動き出し、司忍組長との面談も打診された。
「兼一会が六代目側に戻るとなれば、抗争以来最大の出戻り移籍になる」(警察関係者)
神戸山口組にとっても見過ごすわけにはいかないだろう。いつ銃声が響いても不思議ではない。
◆取材・文/鈴木智彦(フリーライター)
※週刊ポスト2018年3月2日号