「激励会の歓談中、ある後援者に貴乃花親方は『協会には99人の敵がいる』と説明していた。“理事選で自分に入った2票以外は敵”という意味なのでしょう」
場所前の恒例である一門の連合稽古さえ行なわれず、一門が空中分解したように見える状況について、後援会関係者の一人はこう話す。
「八角理事長ら執行部派はこれを好機と見て、春場所後の貴乃花一門解体、一門再編を目指しているはずです。ただ、一門の親方衆がいきなり貴乃花一門から離脱するような動きは今のところありません。浅香山親方(元大関・魁皇)や玉ノ井親方(元大関・栃東)ら、一門外の貴シンパは今も貴乃花親方支援に動こうとしているようで、部屋の運営が立ちゆかなくなることはないでしょう。
むしろあり得るのは貴乃花親方自らが一門を離脱する可能性です。『99人の敵』という言葉が出るくらいですから、貴乃花親方は誰も信用せず、たった一人で協会改革を唱えていくつもりではないか」
激励会の5日前に開かれたタニマチを集めたパーティで貴乃花親方は「俺はこれから何でもできます」と語り、理事から外れた“自由な立場”であることを強調した。
追い詰められたかに見える貴乃花親方は手段を選ばず「何でもやる」つもりのようだ。告発状提出が、「99人の敵」に対する“反撃の狼煙”となるのか。
※週刊ポスト2018年3月23・30日号