昨今プロ野球界では、選手が後輩のことを「〇〇クン」と呼ぶというが、はたしてこれはよいことなのだろうか? 時代遅れと笑われても構わない──嫌なものは嫌だと声を上げた350勝投手・米田哲也氏(80歳)の熱い主張を聞こう。
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野球は上下関係の厳しい世界だし、敵味方がはっきり分かれているスポーツ。だから先輩はしっかり「さん付け」するし、後輩は全部呼び捨てしていた。
ところが今の選手たちは、後輩に「〇〇クン」と「クン付け」で呼ぶし、同世代は下の名前とかあだ名で呼んだりする。チームメイトならまだしも、他のチームの選手までそう呼んでいる。
そんな馴れ合いの姿勢で、真剣勝負ができるのか!
私たちの時代には、他球団の選手とは話もしなかった。ランナーに出たって、今みたいに仲良くおしゃべりする光景は見たことがない。隠し球でアウトにしてやろうとしてたくらいなんだから。