思考をグリップされてはいけない(堀江貴文・著/『属さない勇気』より)


 いちばん厄介なのは、自分は周りが見えていないと自覚していないヤツだ。「人に頼らず自分で何とかしよう」と意味なく頑張り続け、結果をより悪い方へと導いていく。その根っこには、任された仕事をひとりでやり遂げると、褒めてもらえるという思い込みがあるのだろう。

 向上心だか何だか知らないが、みんなに迷惑をかけるヤツはいちばんタチが悪い。他人に褒められたくて、プロセスを努力している自分に酔っているだけだ。周りが見えてない、または見ようとしない「褒められたがりくん」は、簡単に相手に利用されるし、騙される。

 周りが見えなくなっているから、まずい事態になっても気づかない。チャレンジの意味を勘違いしているのだ。チャレンジ自体に何かの価値があると思い込むのも、間違っている。

 そして、彼らを褒める人がいるのも、困りものだ。頑張っているプロセスを、どういうわけか評価したがる。義務教育で刷り込まれた「結果より努力が大事」という精神の、悪い部分だろう。

 向上心があるのはいい。好きなことを、好きなようにやるのもけっこう。けれど、やっていることのプロセスばかりを見ていないか、心の底に褒められたいという邪な気持ちはないか。

◆心をグリップされた不自由な人生

 人気漫画『闇金ウシジマくん』の主人公・ウシジマのカリスマ性は、新興宗教の教祖に近い。腕力も頭脳もすごいけれど、何より「この人に逆らったらいけない」という威圧感が、ずば抜けている。

 この威圧感というか、存在としての説得力は、急成長するベンチャー企業の社長によく見られる。何百人もの若い社員のマインドを、見事に“グリップ”しているのだ。ここで私が唱えるグリップは、主従関係の強さを表す意味で用いる。上の者が下の者に発揮する、思考を停止させ、「逆らえない」「逃げられない」と服従させる力のことだ。グリップ力と言ってもいい。

 人は、力関係で動かされる。腕力はもちろん判断力、情報力、人脈力、財力、様々な力によって、心をグリップされる。いったんグリップが効けば、恐怖支配はラクに行える。

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