スポーツ

八角理事長が頭を悩ます「一兵卒・貴乃花」の取り扱い

3選が決まった八角理事長(共同通信社)

 追い詰められた貴乃花親方は抵抗を諦めてあっさり土俵を割った。渾身の力で“ダメ押し”をしようとしていた日本相撲協会執行部は、突き出そうとしていた両手をどこに向ければいいか分からなくなった。

「新体制で貴乃花親方に割り当てられる職務が『審判部』と決まったのは3月28日で、翌日に『年寄』への2階級降格処分も下されたが、直前まで執行部は揺れていた。ここで処遇を間違うと、3期目となる八角理事長(元横綱・北勝海)体制が船出早々に傾く可能性があったのです」(協会関係者)

 3月26日に八角理事長が無投票で3選を果たし、新体制が発足。一方、元日馬富士による暴行事件への協会の対応を巡って、春場所直前に内閣府へ告発状を提出していた貴乃花親方は窮地に追い込まれていた。春場所中に弟子の十両力士・貴公俊(たかよしとし)が起こした付け人への暴行事件をきっかけに、一気に守勢に転じざるを得なくなっていたのだ。

 貴公俊へは同29日に1場所出場停止の処分が下されたが、「場合によっては引退勧告もあり得る状況で、親方は弟子を守るために“白旗”を上げざるを得なかった」(後援会関係者)のである。

 処分発表前日となる28日、貴乃花親方は「臨時年寄総会」に出席するため、春場所が開かれていたエディオンアリーナ大阪に姿を見せた。総会後、貴乃花親方は100人を超える報道陣を前に“平謝り”する事態となった。

関連記事

トピックス

前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン