値段だけでなく、味でも顧客ニーズの追求が熱心にされているという。
「アルコール分が高いと独特のアルコール臭が強くなりがちですが、各社とも技術革新を進めて、誰もが飲みやすい商品を開発しています。さらに、ベース酒となるウォッカや焼酎は蒸留酒なのでプリン体や糖分がほとんどなく、健康志向に合致したこともヒットの要因と考えられます」(同前)
もうひとつ、酎ハイといえば果汁の風味を活かした女性好みの味というイメージもあったが、ストロング系には男性の好みを意識した味が展開されている点も注目だ。
サントリー「ストロングゼロ」シリーズでは、「果実しっかりシリーズ」に加えて「甘くないシリーズ」を投入して、男女それぞれのニーズに応えている。「もぎたてシリーズ」が主力のアサヒも、2017年からアルコール分9%の「ウィルキンソン・ハード無糖ドライ」を展開、炭酸が強めで“全く甘くない”シリーズを販売している。味や炭酸の刺激でも“ストロング”を志向しているようだ。
※週刊ポスト2018年4月20日号