いまや、ビール大手にとって、ストロング系酎ハイはビールより期待できる売れ筋商品となっている。
後を追うアサヒも、2016年に販売開始したアルコール分9%の主力商品「アサヒもぎたて」シリーズが2017年の販売実績で前年比32%増(934万ケース)となった。今年4月3日には香味バランスを見直し、パッケージを刷新するなどの「クオリティアップ」を敢行。さらなる販売拡大を目指している。
サッポロも、2015年と2016年に期間限定で販売していたアルコール分9%の「サッポロ 超男梅サワー」を2017年に通年販売に切り替えた。この4月3日からは、同8%の「サッポロ りらくす」を発売し、本格的に“ストロング系酎ハイ”に参入した。
後発のサントリーにトップの座を奪われた格好のキリンは、この4月10日に新ブランド「キリン・ザ・ストロング」を投入。「ストロングゼロ」に次ぐ1330万ケースの販売実績(2017年)を誇る「氷結ストロング」シリーズがあるにもかかわらず、さらに社名を冠した商品を投入したのだ。
「『キリン・ザ・ストロング』は当社のRTDで最も強い炭酸ガス圧の“ハードな炭酸感”、新開発のハードエキスを使用した“ハードな味わい”、アルコール分9%という“トリプルハード製法”で実現した刺激と飲みごたえが特徴です」(キリンコーポレートコミュニケーション部)
こうしてビール大手4社が競い合うなか、“存在感”を見せているのが焼酎の製造販売老舗である宝酒造だ。ストロング系酎ハイの販売実績では、サッポロを凌ぐ。