ビジネス

「午後ティー女子」も炎上、企業のネットPR戦略の落とし穴

当該ツイートを削除し、謝罪することになった(キリンビバレッジ公式Twitterより)

 キリンビバレッジ「午後の紅茶」がプロモーションのために「#午後ティー女子」のハッシュタグをつけてツイートしたPRイラストが炎上。「モデル気取り自尊心高め女子」「ロリもどき自己愛沼女子」「仕切りたがり空回り女子」「ともだち依存系女子」などと「午後の紅茶」ユーザーの若い女性を若干ネガティブなニュアンスの「あるある」的に描写したことで、「女性蔑視ではないか」などという指摘が多数寄せられたのだ。

 その結果、同社はツイートを削除、謝罪することになったが、今回のケースのように大企業によるネットPR戦略が炎上してしまう背景には何があるのか。長きにわたってネット炎上と企業のネットPR施策をウォッチし続けている、博報堂出身のネットニュース編集者・中川淳一郎氏が解説する。

 * * *
 今回のイラストは、女性の観察眼に定評がある女性イラストレーターによるものです。「女子っぽい格好するのにも言い訳が必要」や、「目に入ったものすべてにとりあえず『かわいい』」「おなかへったらグミを食べる」「太っていないのに太ったと連発する」などと、恋愛サイトで公開する分には「あるある」的に認識される程度のものでしょう。

 しかしながら大メーカーが広告として、自社製品の想定ユーザーらしき女性をイラストとキャプションで表現したことについて、大きな批判が巻き起こりました。曰く「お客様をバカにしている」と。不買運動も発生したようです。

 日本では広告では冒険してはいけない空気が蔓延しています。広告業界の人と話をすると「数件でもクレームが来たら、その広告の差し替えやオンエア中止も検討することはあります」とのことなのです。広告も表現物の一つではありますが、本当は「販促物」なのですね。イメージを上げたり、販促効果をもたらすことを狙って作ったのに、それでイメージが下がったり不買運動を起こされては元も子もありません。

 まぁ、今回もクレームをつけた人に対し、「怒ってる人は心が狭すぎ」的な批判も出てきてはおりますが、キリンビバレッジとしては、「見誤った」「ネットの風を読み損ねた」というところが正直なところでしょう。

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン