50年以上にわたって地域医療を支えてきた原土井病院はこう説明する。
「他の病棟は耐震構造になっていますが、福岡市から指摘があった本館棟は、受付などがある一番古い棟です。以前から建て替えの計画がありましたが、工事中も診療を止めるわけにはいかず、容易には話が進みませんでした。来院される方々にご安心していただけるよう、今後、しっかり計画を進めていくつもりです」(事務部長)
診断結果の公表で、想定外の事態も起きている。第5ラインビルのテナント仲介業務を行なう不動産会社代表が話す。
「市の公表後、基準値を下回ったビルのオーナーが、一斉に耐震化に着手したため、業者に耐震設計を依頼しても忙しくてなかなか応じてもらえないそうです」
※週刊ポスト2018年5月4・11日号