また、服用コストがのしかかってくることも無視できない。

「費用の目安は年間あたり約3万円(自己負担3割の場合)。スタチンは一生飲み続けるタイプの薬なので、効果が得られないと感じたら医師に相談したほうがいい」(前出・室井氏)

 脂質異常症とともに脳血管疾患の原因といわれているのが高血圧。その治療として最も多く行なわれているのが「薬物療法」だ。しかし、新潟大学名誉教授の岡田正彦氏は「降圧剤服用には慎重になるべきだ」と指摘する。

「加齢とともに血圧が上がるのは自然な老化現象であり、むしろ薬で血圧を下げすぎてしまうと脳や各臓器への血流不足を招くという説がある。『70歳以上は上が180、下が110までは降圧剤を服用しないほうが長生きする』というデータもあるほどです。私は、体調に異常がなければこの数値までは降圧剤を服用しなくても問題ないと考えています」

 習慣で若い頃と同じ量の降圧剤を飲んでいると「効きすぎてしまう」ケースは多い。定期的な薬の見直しが必要だ。

※週刊ポスト2018年6月8日号

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