ライフ

牛乳は「完全栄養食」なのか「がんリスク」なのか

かつてはどんどん飲むように言われたものだが…

 良質のたんぱく質や乳脂肪、カルシウム、ビタミンB2などをバランス良く含む牛乳は、「完全栄養食」とも称される。現在、一大ブームとなっている医師による「食事本」で、牛乳はどのような評価をされているのか。

『医者が教える最強の食事術』(白澤卓二・監修)では、牛乳やヨーグルトなどの乳製品を毎日摂っている人は、そうでない人より「要介護度が低い」傾向があったという高齢者対象の研究結果を紹介している。

 42万部のベストセラー『医者が教える最強の食事術 最強の教科書』(牧田善二・著)は、ヨーグルトがコレステロールを上げることを指摘したうえで、腸内細菌を整えるメリットを重視。1日100グラム前後の少量を毎日食べることを推奨している。

 牛乳の摂取に疑問を投げかけているのが『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(津川友介・著)である。2015年発表の研究によると、乳製品の摂取量が1日あたり400グラム増えるごとに、男性の前立腺がんのリスクが7%上昇することが明らかになったというのだ。

 女性についても、牛乳を1日1杯多く飲むごとに卵巣がんのリスクが13%上昇する可能性があるとする2006年の研究分析があるという。同書の著者で、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)内科学助教授の津川友介・医師がいう。

「ヨーグルトの摂取量が多い人ほど糖尿病のリスクが低くなる可能性を示唆する論文もあるので、一概に“乳製品が体に悪い”とはいえません。それでも中高年は乳製品の摂取量をほどほどに抑えることが望ましい」

※週刊ポスト2018年6月22日号

関連記事

トピックス

〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン