さらに追い風になったのが西野監督の監督就任だ。前園は1996年アトランタ五輪で西野監督率いる日本代表のキャプテンとしてプレー。同大会でブラジルを破る大金星“マイアミの奇跡”を起こした立役者だった。
「日本代表として一緒に戦ったので西野監督のエピソードを交えてトークできる強みがあった。批判を浴びたポーランド戦終盤のパス回しを、『短い数分の間に決断してチームに浸透させるなんて勇気がなきゃできない』と全面擁護したことで男も上げました」(スポーツ紙記者)
前園は2013年、泥酔してタクシー運転手に暴行を働き逮捕され、謹慎処分になった“大しくじり”の過去がある。自らが乗り越えてきた逆境を、西野ジャパンに重ねたのだろうか。マイアミから22年、前園は再び奇跡を起こした。
※週刊ポスト2018年7月20・27日号