ビジネス

投資歴65年の外山滋比古氏 株も知識より思考が大切

知の巨人が株の運用について語る

 今や、100歳まで生きることが当たり前の時代に、定年後マネーをどう考えるべきか。「貯蓄ばかりじゃなく、投資に挑戦しないと」──そう力強く語るのは、30年以上も読まれ続ける稀代のロングセラー『思考の整理学』(ちくま文庫)著者の外山滋比古氏(94)だ。外山氏は65年前から株式投資を始め、現在も約90銘柄を運用しているという。新時代の「定年後のお金戦略」を外山氏とともに考える。

 グライダーになるな、飛行機になろう──『思考の整理学』の哲学は、外山氏の投資への向き合い方にも反映されている。

「年齢を重ねると、身体の健康も、頭の思考力も徐々に低下します。だからこそ“失敗力”を身につけないといけません。新しい経験をして、ときには失敗もして、そこから学べばいい。株式投資に熱中するのが強欲だと批判されるのは、良くない風潮だと思いますよ。

 多くの日本人はタンス預金を好み、40兆円を超える現金がタンスの中に眠っているといわれますが、そのお金は死んでいるのと同じ。子供や孫に現金を残そうとするなら、彼らが生きていくこれからの社会をもっとお金が循環する社会にするために、その現金を投資に回した方が効果的でしょう。

 預貯金に頼ろうにも、銀行の利子はいま、ほとんどゼロです。日本の企業もだいぶ配当を上げましたから、株を持っておくほうが利回りがいいのです」(カギ括弧内は以下、外山氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

「夢みる光源氏」展を鑑賞される愛子さま
【9割賛成の調査結果も】女性天皇についての議論は膠着状態 結婚に関して身動きが取れない愛子さまが卒論に選んだ「生涯未婚の内親王」
女性セブン
勝負強さは健在のDeNA筒香嘉智(時事通信フォト)
DeNA筒香嘉智、日本復帰で即大活躍のウラにチームメイトの“粋な計らい” 主砲・牧秀悟が音頭を取った「チャラい歓迎」
週刊ポスト
『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
撮影前には清掃員に“弟子入り”。終了後には太鼓判を押されたという(時事通信フォト)
《役所広司主演『PERFECT DAYS』でも注目》渋谷区が開催する「公衆トイレツアー」が人気、“おもてなし文化の象徴”と見立て企画が始まる
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン