ライフ

金魚すくい名人が教えるポイの選び方、動かし方と裏ワザ

金魚すくいでよく見かけるのは「和金」という種類(写真/Getty Images)

“金魚すくい”といえば、夏祭りの定番! でも、上手にすくえないというかたも多いのでは? 今回は、金魚すくいの達人に、ポイ(金魚をすくう道具)の選び方から動かし方まで、誰でも簡単に金魚がすくえる裏ワザを教えてもらった。

 金魚の産地で知られる奈良県大和郡山市では、町おこしの一環として1995年から毎年、「全国金魚すくい選手権大会」を開催している。今年も8月19日に開催が決まっており、2350人が参加予定だ。

 そんな金魚すくいと縁が深い大和郡山には、金魚すくいのコツが学べる「こちくや金魚すくい道場」がある。

 同道場・師範で“金魚マイスター”の瀬越忠男さんは、「金魚すくいの勝負は“ポイ”選びから始まっている」と言う。ポイとは、プラスチックの丸い枠に和紙が貼られている道具のことだ。

「凹みなどがなく、紙が均一に貼られているポイを選びましょう。紙の厚さにより4~7号といった種類があります。数字が大きくなるほど薄く破れやすい。露店では、何号のポイを使っているか聞くのもアリです」(瀬越さん、以下「」内同)

 大会では、5号のポイを使用。露店によっては、子供は4号、大人は6号などとレベルによって使い分けているところもあるという。

 ポイの次は水槽の陣取りだ。金魚の集まり具合でも違うが、右利きの人は水槽の左角に陣取ると、壁側に金魚を追い込んですくいやすい。そして金魚をすくってから椀(カップ)に入れる時間をなるべく短くするため、椀は常に水面の近くに用意しておく。

「ポイは、水面に出し入れする際は斜めに、水中では水平に動かすのが基本。大会では、3分で何匹すくえるかを競うので、3~4匹を一気にすくうこともありますが、初心者は無理せず1匹ずつ丁寧に。水面近くの小さい金魚を狙うと成功しやすいです」

 金魚に気づかれないようにポイをそーっと動かす人がいるが、金魚は微妙な水圧の変化を感じとって逃げてしまうので意味がないという。さらに、ポイを水に長くつけていると紙がふやけて弱くなる。

「水中で追いかけるのではなく、斜めに水に入れて水平にした時点で、ポイの上に金魚がいるのが理想。金魚をとらえたら、ポイで金魚のお腹をなでるように小刻みに動かしながら水面近くまで金魚を誘導します。そして、ポイを斜めに引き上げます」

 引き上げる時にポイのフレーム側に金魚を寄せるようにすると、尻尾が紙の部分から外れ、紙が破れるのも防げるという。また、次の金魚に狙いを定めている間、濡れたポイを縦にして水を切っておくことも大切だ。

 そして、持ち帰った金魚は最後まで責任をもって飼おう。

※女性セブン2018年8月16日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト