──何年ぐらいで全ての教室に設置できそうですか?
「1~2年ぐらいで可能だと思いますが、財政面の協議次第ですね。今年3月の段階では5~6年で設置する計画を想定していましたが、今年の記録的な猛暑を受けて、期間の短縮を検討しているところです。その方針は9月にまとめて公表します。また、新築する学校につきましては建築段階から空調設備を取り付けていく方針です」
同様に、この猛暑を受けて愛知県岡崎市や静岡県富士宮市、同焼津市でも2019年夏から全小中学校にエアコンを設置する方針を発表している。
一方、首都圏の政令市で唯一「設置率0%」である千葉市は“予定が見えない”という。市立小中学校は計166校。その普通教室すべてにエアコンを設置すると約66億円かかる見通しだ。熊谷俊人・千葉市長は7月26日の会見で「できるだけ早期に整備していきたい」との意向を示していたが、同市教育総務部学校施設課の担当者に聞くと、厳しい懐事情が伝わってくる。
──エアコン設置が難しい理由は?
「予算ですね。昭和40~50年代に建てられた学校が多く、校舎自体も老朽化しているので、改修する必要もあります。その費用について、国からの補助が出るようにしてほしいと文部科学省に要望しています」
──その見通しが立っていない?
「官房長官もエアコン設置のための政府補助を検討すると述べていたので、前向きに取り組んでもらえることを期待しているところではありますが……」