「ほとんどの薬局はPMDAに登録しているほか、メーカーからも情報が入るので、新たに発見された副作用について把握しています。しかし、一般用医薬品の場合、製品に同梱された説明書である『添付文書』を読まない人も多く、どんな副作用の可能性があるかを知らないまま使用している場合も多いはずです」
市販薬の場合、添付文書の「相談すること」という項目に、すでに確認されている副作用の情報が記載される。
痛み止めとして手放せないという人も多い『ロキソニンS』も、新たな副作用が報告されている薬の1つ。
「ロキソニンSなどのロキソプロフェンを含む商品には2016年3月に『小腸・大腸の狭窄・閉塞(吐き気・嘔吐、腹痛、腹部膨満等があらわれる)』という項目が追加されました。腸が詰まってしまうもので、放置すると死に至ることもあります。添付文書を読むことの大切さを知ってほしい」(前出・堀さん)
風邪薬として有名な『パブロンゴールドA』も2017年7月、「呼吸抑制」という新たな副作用が追加された。息切れや息苦しさを感じるというもので、同じ成分を含む『新ルルA』、『ベンザブロックL』、『アネトンせき止め液』といった有名薬も同様に改訂情報が発表されている。
1953年発売という長い歴史を持ち、ひび、あかぎれなどに使われる『オロナインH軟膏』も新たな副作用が見つかり、2017年10月に「ショック(アナフィラキシー)」という副作用が追加された。体に発疹が出たり、口や手足のしびれ、呼吸困難などが現れ、死に至ることもあるというから注意が必要だ。同様に、『プリザS軟膏』、『シオノギD軟膏』にも同じ副作用が追加されている。
※女性セブン2018年9月13日号