張氏は1989年6月の天安門事件に関するドキュメンタリー映画を観て、中国共産党政権による人権無視の実態を痛感。同自治区での独立運動やチベット問題などに関心を持ち、法律の知識が中国の人権問題に立ち向かう力になると考え、研究を続けている。
張氏が今年3月、中国版ツィッター「微博(ウェイボ)」で、反共産党の論文を発表すると、数時間後には中国内在住の両親が警察に呼び出されるなどの圧力が加えられたという。
中国外務省は、6年間北京に駐在してウイグル問題などを報じてきた、米ニュースサイト「バズフィード」のメーガ・ラジャゴパラン支局長の記者ビザの更新を拒否。同支局長は国外退去を余儀なくされている。
これに対して、在中国外国人記者協会は同氏へのビザ更新不許可について、「遺憾で受け入れられない」との声明文を発表するとともに、中国外務省に対して説明するよう求めている。また、北京の米国大使館も「中国に在住する記者の活動が著しく制限され続けている」として懸念を表明。
これを受けて中国外務省報道官は8月下旬の記者会見で、「内政に干渉してはならない」と強く反発するなど、ウイグル問題は貿易問題に次いで、米中間の新たな外交問題に発展しつつあるようだ。