約6万人を約18年間にわたり追跡調査した結果、糖尿病の発症率が最も低かったO型に比べ、B型の発症リスクは1.21倍高かった(AB型は1.17倍、A型は1.1倍高かった)。
胃がんや膵臓がん、脳卒中など様々な病気において、O型の発症リスクは低い結果が出ているが、逆にO型が最も発症しやすい病気は「胃潰瘍」と「十二指腸潰瘍」である。
2017年に医学誌『Journal of Epidemiology』に発表された研究によれば、O型の「胃潰瘍」発症リスクは1.15倍、「十二指腸潰瘍」リスクは1.3倍高かった(ともに、発症リスクが最も低いA型との比較)。研究グループメンバーで、群馬大学大学院教授の林邦彦氏が解説する。
「O型はピロリ菌が胃壁にくっつく力が強いことが分かっており、胃潰瘍リスクを高めたと考えられます」
本来、胃がん発症にもピロリ菌が関連するはずだが、前述の通り、O型の胃がん発症リスクは低い。この理由は現段階で分かっておらず、さらなる研究が待たれる。
※週刊ポスト2018年9月21・28日号