「赤城乳業の元常務取締役開発本部長・鈴木政次さんです。鈴木さんは『ガリガリ君』の開発に携わり、ヒット商品に育てたことでも知られています。企業は、既存の発想にとらわれない新しい商品やサービスをつねに求めています。そうした中で、唯一無二の商品を作って出す方法、商品開発の極意とは、というテーマの鈴木さんの話を聞きたいというニーズがとても多いんです」
時期によって講師の人気が変わることもある。例えば、今年はサッカーW杯があったため、元日本代表の北澤豪さんら、サッカー関連の講師が人気になった。オリンピックの時期になると過去の五輪メダリストへのオファーが増えるという。そして、近年、オファーが急増しているのが意外にも芸術家だ。
「企業が頭を悩ませているのが、メンタル不全になる社員が多いこと。そこで、書道家などの芸術関係で“心の整え方”というテーマでお話できる人に人気が集まっています。以前はスポーツ関係の講師へのニーズが圧倒的に高かったのですが。勝ち負けの時代ではなくなってきた今、個々で比べるものではないという点からも芸術関係の講師へのオファーが増えています。近年、スポーツ選手からアーティストに、という流れができつつあると思います」
講演会は基本的に、録音、録画は禁止。だから“テレビじゃ言えない”裏話を聞こともできる。講師の知られざる一面を見られたり、お宝話が眠っていることもありそうだ。