高須:うーん、そんなにはないかなあ。清潔になるというのは確かにあると思うけどね。あんまり汗もかかなくなって、ムレないということもある。でも、それが医学的なメリットかというとそうでもないと思うね。
結局は、文化的な部分が大きいんじゃないかな。今はツルツルなのがトレンドということ。セレブたちが「VIO」っていう言葉を使って、上手いこと流行らせた結果なんだろうな。
それこそ僕らが若い時代は、銭湯にツルツルの男性が入ってきたら、「なんだあれは?」ってザワついていたんだから(笑い)。「わざわざ剃って、どういうつもりだ!?」ってね。
それに、昔は栄養状態が悪くて陰毛が全然生えない人もいたわけだ。だから、陰毛が薄い人は、ご飯が食べられない人みたいで恥ずかしくてお嫁に行けない、なんていう理由で、わざわざ陰毛を植毛する手術を受けたりもしてね。
そういう意味では本当に価値観はどんどん変わってきていると思う。これはアンダーヘアーだけではなく、男性の口ひげだってそうだよ。昔は青々として剃り跡が男らしくてカッコいいなんて言われていたけど、今は青々となることが恥ずかしいと言われるようになっている。そろそろ髭がまったく生えていないツルツルのサンタクロースなんかも出てくるかもしれないね(笑い)。
美容外科と流行は切っても切り離せないものだから、これは決して間違っていることではない。世の中の流行や人々の嗜好に寄り添って、幸せを提供するのが美容外科医のお仕事だからね。
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近年、ブームとなっているVIO脱毛だが、医学的なメリットはそれほどないというのが高須院長の見解。しかしながら、時代によって変化する価値観にしっかり対応してくれるのが、美容外科医という存在。最新技術で迎えてくれる高須クリニックはさすがです!
【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。
昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。脂肪吸引やプチ整形など、日本に「美容整形」を広めた第一人者。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子氏との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)、『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)、『炎上上等』(扶桑社新書)、『かっちゃんねる Yes! 高須 降臨!』(悟空出版)など。最新刊は『大炎上』(扶桑社新書)。