スポーツ

地獄を味わった松坂大輔の姿、根尾昂に厳しさ伝える教科書に

怪物が復活(時事通信フォト)

 松坂大輔(38)は日本球界に復帰してから「給料泥棒」と批判され続けた末に、2017年にソフトバンクから中日入り。背番号は「99」、年俸は「1500万円」と、堕ちるところまで堕ちた。その男が来年は再び背番号「18」を纏う。今季6勝4敗、防御率3.74。カムバック賞を予想できた人はファンを含めてほとんどいなかったに違いない。

 今年は中日に、球界の未来を背負う「金の卵」が入団する。大阪桐蔭・根尾昂だ。大阪桐蔭は今年、甲子園の春夏連覇を成し遂げた。奇しくも20年前に同じ偉業を達成したのが松坂擁する横浜だった。時代を超えて甲子園のヒーローの運命が交差することに、因縁を感じずにはいられない。松坂の入団当時、西武で一軍投手コーチをしていた野球評論家の杉本正氏がいう。

「大輔の1年目は、西口文也や松井稼頭央など一流の先輩たちが温かく受け入れてくれたので、色々なことを学ぶことができ、その背中を追うことで育ってきた。大輔は自分の意見を持ちながら、先輩たちの意見を積極的に取り入れていた。今後は松坂が、若手にその経験を伝えていく番なのかもしれません」

 今年、引退した松井は「最も印象に残った選手」として松坂を挙げ、一方の松坂は「野手なら稼頭央さんになりたかった」と最大級の賛辞を送った。松坂にとっての松井同様、松坂は根尾にとってポジションの垣根を超えた大きな存在となるのだろうか。

 現役時代に松坂と壮絶な投げ合いを何度も演じた、元ソフトバンクの斉藤和巳氏がいう。

「プロ1年目は練習についていくのが精一杯で、先輩の背中を見ている余裕もないというのが正直なところです。でも、数々の大舞台をくぐり抜けてきた大輔の存在が根尾くんに与える影響は計り知れない。大輔からどれだけ多くを吸収し、盗めるか。根尾くんの将来を大きく左右するはずです」

関連記事

トピックス

12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《真美子さんのバースデー》大谷翔平の “気を遣わせないプレゼント” 新妻の「実用的なものがいい」リクエストに…昨年は“1000億円超のサプライズ”
NEWSポストセブン