オープニングセレモニーにはさいとう・たかを氏や藤子不二雄A氏、ちばてつや氏らが登場
その思いは雑誌のスタート当時から一貫している。「大人の鑑賞にたえうる読み物雑誌を」というコンセプトのもと誕生した創刊号には、手塚治虫、白土三平、さいとう・たかを、水木しげる、石ノ森章太郎という当時の漫画界を牽引する5人の綺羅星が集結した。
時代は『少年サンデー』『少年マガジン』が創刊された9年後。漫画を取り巻く環境の大きな変化を捉えて、青年誌『ビッグコミック』は誕生した。
「当時は“漫画を読む大学生”が白眼視されるような風潮もありました。しかし『ゴルゴ13』を始め、“大人が納得するヒーロー像”を提示することで次第に世間に受け入れられた」(同前)
同誌の存在を、ちば氏はこう語る。
「ビッグがなければ、僕はおそらく30年くらい前に引退していた。そういう意味で僕らのような漫画家に新たな世界を提示した雑誌でもあるんです」