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名字トリビア 江戸時代「橋」がつく名字は憧れだった

鈴木さんを広めたのは徳川家康だった(イラスト/ニシノアポロ)

 歴女ブームで自分のルーツを探りたい人が増えたからなのか、じわじわと関心が高まっているというのが日本人の「名字」だ。そこで、名字に関するトリビアを紹介する。

 全国に約175万人いるといわれる鈴木さん。

「鈴木姓のルーツは和歌山ですが、栄えたのは三河国(現・愛知県)の鈴木一族です。彼らは徳川家康に仕え、東へと向かいました。その中で、土着した人が東日本には多くいたため、西より東の方に多い名前となっています」(姓氏研究家の森岡浩さん・以下同)

 佐藤さんに限らず、名字に“藤”がつく人は、藤原一族にかかわりがある場合が多い。

「平安時代、藤原家のことを“とうけ”と呼び、その一族は“~藤”と呼ばれていました。“~”の部分は、役職や住んだ地域によって変わり、例えば、左衛門府の役人は“左”に“にんべん”をつけて佐藤、伊勢に住んだ人は伊藤と名乗るようになったのです」

 水面から高いところにかけられた橋に由来するのが“高橋“という名字。

「江戸時代の橋は交通の要所。その近くに住むことはステータスとされていました。このほか大橋さん、橋本さんなど橋がつく名字はイメージがよく、憧れられていたようです」

【教えてくれた人】

■姓氏研究家・森岡浩さん/日本人の名字にまつわる研究を行う。『日本人のおなまえっ!』(NHK総合)に出演。https://office-morioka.com/

※女性セブン2018年11月29日・12月6日号

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