ビジネス

鉄道趣味を持つ東急の司令長、模型作品は専門誌に載るレベル

取材に多くのグッズを持ってきてくれた東急の小川昌幸さん

 誰もが1度は空想するのが、「趣味が仕事になったら……」という夢。「好きなことを仕事にすべき」「趣味は趣味、仕事は仕事と分けるべき」──正解はなかなか出しにくい問題だが、東急電鉄の運輸司令所で司令長を務める小川昌幸さん(53)は、仕事で鉄道に携わりつつ、プライベートでも鉄道を愛する生粋の鉄道ファンだ。

 そんな小川さんが、熱を込めて取り組んでいるジャンルの1つが鉄道模型。保有車両は「HOゲージが120両ぐらい、Nゲージが500両ぐらい」と語る小川さんの自慢の一品は、普段はなかなか実物を目にすることができない車両である。

「東急で以前走っていた電気検測車という車両です。市販のものはここまで細かくないのですが、自分で運転したこともある車両ですし、細かい部分までキットを作り込んでいます。本当はまだまだ足りなくて、もっと細かいところまでやりたいんですけれど……」(小川さん・以下同)

 見せてもらうと、車両前部のホースやパンタグラフ周辺などはまるで髪の毛のような細さで精巧にできていて、素人目には曲芸にしか思えないようなレベル。パッと見ただけでは気付かなかったが、写真を撮影して拡大すると行き先表示の場所にごくごく小さな文字で「試運転」と書いてあるのがわかり、記者は再度驚いた。

「仕事で車両の仕組みを学習する時間があるので、専門的な視点から見ることができますし、実際に車両に乗っていたので構造は頭に入っています。車両の下回りなどは、この仕事をしているからリアルに再現できる部分はありますね。車庫に隣接したオフィスから車両を上からじっくり眺めることもできましたし、そういった部分では恵まれています」

 模型からもコメントからも、“鉄分”の濃さが十分にうかがわれる。そんな小川さんは、中学・高校時代には、鉄道模型のために愛知県・豊橋駅と長野県・辰野駅を結ぶ飯田線に通い詰めていたという。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン