国内

「インスタグラマー養成」スカウト詐欺 中学生も狙われる

インスタグラマーにスカウトする詐欺、中学生も被害に

 芸能人やモデルになりませんかとスカウトし、登録やレッスンなど、様々な口実でお金を集めるのだが肝心の芸能仕事はほとんど無い。こういった、お金を取るだけの芸能事務所もどきがあることは、今では世間に広く知られている。最近では、芸能人ではなく「インスタグラマー」へのスカウトと、そこから発生するトラブルが登場している。中学生が相手でも貪欲に契約を迫ってくるグループの実態について、ライターの森鷹久氏がレポートする。

 * * *
「投稿するたびに“スカウト”が来る! マジでウザい!」
「ブロックしてもすぐ別の“スカウト”来るし」
「詐欺だとわかるから無視するけど、あまりにもウザすぎる」

 雑誌やネットの通販サイトでモデルとして活躍する女性たちが口をそろえて「ウザい!」と怒るのは、インスタグラムなどのSNSに何者かによって書き込まれる次のようなメッセージについてである。

「初めまして! 書き込み見させてもらいました。インスタグラマーにスカウトさせていただきたいのですが、メッセージ貰えれば詳細送ります!」

 今や、そこらの芸能人よりも影響力、情報拡散力があるとされる一般人のインスタグラマー達。前出のモデルは、雑誌一本でやってきた時代よりも、インスタのある今のほうが「儲かる」と話すほどだが、そうした背景があってか「インスタグラマースカウト詐欺」という、新しい形の詐欺案件が広がりつつあるようだ。

 実際に娘が「インスタグラマー」にスカウトされたという、東京都内在住の主婦・Aさん(40代)は、そのやり方があまりにも悪質であると憤る。

「中学生の娘のインスタに“スカウトメッセージ”が書き込まれたのは、夏休み前ごろでした。年頃の娘ですから、ユーチューバーやインスタグラマーのきれいな女の子に憧れていたようで、スカウトメッセージに反応してしまった…。SNSでのやり取りだから、私たちも気が付くことができず、気が付いた時には娘は自身の貯金を払い込み、ティッシュ配りやガールズバーでのアルバイトまでやっていたんです」(Aさん)

 Aさんの娘・B子さんは、自身のインスタに届いた自称スカウトと実際に電話で連絡を取り合い「インスタグラマーを養成する」というセミナーに勝手に参加してしまっていた。セミナーは全五回で十数万円するという高額なものだったが、B子さんは自称スカウトに丸め込まれ、Aさんに内緒で、貯金10万円を下ろし、支払っていたのだ。さらに残金については、自称スカウトが紹介するアルバイトによって支払うなどと口約束まで取り交わしていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
水原一平容疑者の半生を振り返る(C)BACKGRID,Inc/AFLO
《現地レポート》水原一平容疑者「中学時代は帰宅部」同級生が口を揃える“影の薄さ”「騒いでるのをそばで見ているタイプ」「高校の同窓会には不参加」
週刊ポスト
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン