ググってみたら、松本人志は1963年9月生まれ。1964年生まれの私とは一歳違い、ほぼ同年代である。最近、痛感するのは同世代の人たちの個人差だ。ハード面とソフト面の両方で、世の中の流れになんとかついていっている層と、まったくもって置いていかれている層の差が激しい。置いていかれている層はなんとなくおもしろくないから、ますます頑固になり、余計に置いていかれる。
ハード面とはネット回り(例えばキャッシュレス、ダウンロード文化、連絡手段など)に対してであり、ソフト面とはこうした世の中の意識に対してである。両方とも、この2年ぐらいでがらっと変わった。少なくとも、昭和生まれはそう感じざるを得なかった。今の基準に照らし合わせたら、私も過去にハラスメント的な発言や行いをたくさんしてきていると思う。
松本人志の立場だと、変化についていけなくもいらだちなど感じる必要がなかったのかもしれない。実際、例の動画の続きでは、社会学者も後輩の芸人も、「身体を使って~」発言を無視したり咎めたりするどころか後押しをしているのである。ぬるま湯に浸かっているうちに、お湯の温度がわからなくなってしまったのだろう。哀れな気もしてきた。同世代としては、55歳の男性にまだ「老害」なんかにはなってほしくないなあと切に願う。
さて、「身体を使って?」発言を浴びせられた件のアイドルが、ツイッターで「松本さん、干されますように」と絵文字を使って呟き、笑い話にしてしまった。こういう対応、昔はよく見かけた。男性側からはいい女扱いされることも多い。やさしい対応だし、彼女の立場では最善の策なのだろうが、これがスタンダードになるべきではない。