一時代を築いた市原悦子さん(時事通信フォト)

 だけど、市原さんと練習したお陰で台詞や役柄がけっこう頭に入ってきてね。結局、オイラが市原さんに稽古をつけてもらったことになっちゃった(笑い)。

 その時の集中力を見て、「やっぱり一流の役者は違うな」って思ったよ。この時期は『アウトレイジ』シリーズでいろんな名優に出てもらったころなんで、特にそれを感じたね。

 しかも市原さんの場合、リハーサルと本番でまた「スイッチ」が変わるんだよな。オイラとのシーンも本番でカメラが回るとまたグッと芝居が良くなってさ。そういうところは、この間亡くなっちまった樹木希林さんと似てるよね。

 だけど、2人は女優のタイプとしては対照的だったと思うぜ。

 2人とも演技中の「間」の取り方が上手いんだけど、その間の使い方がゼンゼン違う。希林さんは共演者が熱演していたら、わざとそこに台詞をかぶせるようにして間を詰めたり、逆になかなか台詞を言わないことで間を外すこともあった。そういうやり方で、相手に実力の差を見せつけるというかさ。

 共演者からするといいところを全部持っていかれちまうから、「怖い役者」だったと思うんだよな。

 市原さんはその逆で、相手の間に合わせるというか、「受け」を重視する役者という気がするね。相手の出方をよく見て、相手役の俳優の演技を引き立ててくれるというかさ。

 絶妙の間で台詞を入れてくれるから、相手も乗ってこれる。2人とも違った魅力だけど、市原さんと演る方がオイラは楽かもな。

関連記事

トピックス

不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
千葉県成田市のアパートの1室から遺体で見つかったブラジル国籍のボルジェス・シウヴァ・アマンダさん、遺体が発見されたアパート(右・instagram)
〈正直な心を大切にする日本人は素晴らしい〉“日本愛”をSNS投稿したブラジル人女性研究者が遺体で発見、遺族が吐露した深い悲しみ「勉強熱心で賢く、素晴らしい女の子」【千葉県・成田市】
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
多忙の中、子育てに向き合っている城島
《幸せ姿》TOKIO城島茂(54)が街中で見せたリーダーでも社長でもない“パパとしての顔”と、自宅で「嫁」「姑」と立ち向かう“困難”
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
女性アイドルグループ・道玄坂69
女性アイドルグループ「道玄坂69」がメンバーの性被害を告発 “薬物のようなものを使用”加害者とされる有名ナンパ師が反論
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン
当時のスイカ頭とテンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《“テンテン”のイメージが強すぎて…》キョンシー映画『幽幻道士』で一世風靡した天才子役の苦悩、女優復帰に立ちはだかった“かつての自分”と決別した理由「テンテン改名に未練はありません」
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン