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2019.03.05 16:00  女性セブン

築地で57年「喫茶マコ」が閉店、銀座バー経営者が引き継ぐまで

赤い扉が目印「喫茶マコ」

 築地市場の移転に伴い、『コーヒーぎんぱ』、『喫茶ボン』、『さかえや』など、この地で長く愛された喫茶店が次々と閉店。

 91才の名物ママ・熊谷昌子さんがひとりで切り盛りしていた『喫茶マコ』もそのひとつで、昨年5月、惜しまれながらも57年の長い歴史に幕を閉じた。

 銀座でバーを経営していた吉田哲也さんが事務所を探しているときに、「2週間後に空き物件になる」と紹介された物件が『喫茶マコ』だった。迷路のような路地を抜けて2階に上がり、妖艶な赤い扉を開けると、そこには昭和レトロな純喫茶の世界が広がっていた。

「お店の由来を聞いたら、“当時好きだった男にマコって呼ばれていたの”なんて笑うママのすっかりファンになりました。あと2週間でこの場所がなくなってしまう…そう思うと寂しくて、最初は事務所にする場所を探していましたが、“『喫茶マコ』をなくしてはいけない。ママが守り続けてきた大切な店をぼくが引き継いでいこう”と強い使命を感じたんです」(吉田さん)

 こうして築地で働く人々の憩いの場を提供するため、『喫茶マコ』の店長となった吉田さん。店には昌子ママの愛情がたっぷり詰まった、名物のお雑煮も健在だ。お雑煮のだしは友人の『長生庵』女将・松本照代さんが毎日届けてくれているという。

 平成が終わりを迎える今、昭和の面影を継いでいく若い力がある。そんな古き良き繋がりが、築地には今も残っている。

撮影/菅井淳子

※女性セブン2019年3月14日号

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