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なぜ韓国では「桜の原産地=韓国」説にこだわり続けるのか

◆花見は韓国伝統文化にあらず

 桜の原産地が厳密に言うとどこであるのかという問題については、専門家ではないので判断することは控える。だが、確実に言えるのは、韓国に樹齢何百年といった桜の老木があったとしても、桜を愛でて楽しみ、あるいは生活の中に利用するような文化や情緒はなかったという事実だ。これについては、韓国内での名コラムとして知られている朝鮮日報の「李圭泰コーナー」でも指摘されている。

〈済州島や南海の島で数百年になる桜の古木が発見され、原産地が韓国であるという説が有力視されているが、そうであれば(韓国において)古くから誰も目にしたことがない花というわけではないはずなのに、我々の先祖たちが残したものの中から桜を素材にした詩の一首、物語の一場面をみつけだすことができないということは、ないがしろにされてきた花だったようだ〉(朝鮮日報 1985年4月21日)

 韓国には桜が登場する古典文学や詩歌は知られておらず、伝統的な料理の中で桜を使ったものも、私の知る限りは存在しない。古典文学や詩歌の中にも頻繁に登場し、餅や菓子などの材料として使われ、絵に描かれ、着物の柄として使われてきた日本との差は歴然としている。もちろん、これが原産地論争の結論と直結するわけではないが、明らかなのは、桜が韓国に原生していたとしても、「ないがしろにされてきた花」に過ぎなかったということだ。

※崔碩栄・著『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館)より一部抜粋

【プロフィール】チェ・ソギョン/1972年、韓国ソウル生まれ。高校時代より日本語を勉強し、大学で日本学を専攻。1999年来日し、関東地方の国立大学大学院で教育学修士号を取得。大学院修了後は劇団四季、ガンホー・オンライン・エンターテイメントなど日本の企業で、国際・開発業務に従事する。その後、ノンフィクション・ライターに転身。著書に『韓国人が書いた 韓国が「反日国家」である本当の理由』、『韓国人が書いた 韓国で行われている「反日教育」の実態』(以上、彩図社)、『「反日モンスター」はこうして作られた』(講談社)などがある。

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