入れ歯治療の費用
「一番の原因は、型取り。歯科用語で、印象採得という作業がうまくできていないのでしょう」
つまり、歯科医の入れ歯作りのスキルが影響しているわけだ。では、患者ができる対策はないのだろうか。
「地域のコミュニティで、患者の話にしっかり耳を傾ける歯医者を探すことです。ネットではなく、本当の口コミを使ってください」
総入れ歯の保険と自費の値段の違いは大きい。保険の約1万4000円(3割負担)に対し、プラチナやコバルトなど自費の金属床だと20万~100万円。自費の装着感が快適な人もいるので選択肢にはなるが、スキルがないのに「自費ならいいものができる」と誘導されるケースもある。
◆部分入れ歯の「バネ」が抜歯につながる
最初に歯を失った時、ブリッジ以外の選択肢となるのが、部分入れ歯だ。ブリッジの場合、両隣の歯を大きく削る必要があり、歯の寿命を縮めてしまうかもしれない。
一方、部分入れ歯なら歯を削らずに済むが、両隣に金属製のバネ(クラスプ)をかける必要がある。これがピッタリしていないと、歯を痛めてしまうのだ。