『「首尾一貫感覚」で心を強くする』の著者、舟木彩乃氏

『「首尾一貫感覚」で心を強くする』の著者、舟木彩乃氏

◆困難を乗り越える「3つの感覚」

 舟木氏の著書のテーマともなっている「首尾一貫感覚」とは、医療社会学者のアーロン・アントノフスキー博士(1923~1994)が提唱した概念で、かつてナチスドイツの強制収容所に収容された経験を持ち、戦後も厳しい難民生活を強いられながら生き抜いて、更年期になっても心身ともに良好な健康状態を維持し続けたユダヤ人女性たちに共通して見られた特徴だという。それは、次の3つの感覚からなっている。

■把握可能感(=「だいたいわかった」という感覚)――自分の置かれている状況や今後の展開を把握できると感じること。

■処理可能感(=「なんとかなる」という感覚)――自分に降りかかるストレスや困難に対処できると感じること。困難を乗り越えるときに必要な“資源”(相談できる人やお金、権力、地位、知力など)を持っていることが、この感覚の根拠となる。

■有意味感(=「どんなことにも意味がある」という感覚)──自分の人生や自身に起こることには意味があると感じること。

 これら3つの感覚は、お互いに補完し合うようにつながっている。

 例えば、「今、起きていることや将来のことはだいたい自分で把握できている」と思える「把握可能感」があれば、「トラブルがあっても、なんとかなるだろう」という「処理可能感」が持てる。「処理可能感」の元となる人脈やお金などの“資源”を実際に活用することで、「把握可能感」を高めることもできる。また、「自分自身に起こる出来事にはすべて意味がある」という「有意味感」を生み出す価値観や考え方は、「処理可能感」を高めるための“資源”になると考えられる。

「もし、あなたの周りに、追い詰められて思い悩んでいる人がいたら、それら3つの感覚のいずれか、またはすべてが低い状態であることが多いと予想されます。特に新入社員や若手社員の場合は、経験が不足していたり人脈がなかったりするために、『把握可能感』や『処理可能感』を得られにくいことが多く、困難や問題を克服するためには上司や先輩からのフォローが必要となります。にもかかわらず、そこで上司や先輩のフォローがないと、仕事を続けていくのが難しくなってしまいます」

あわせて読みたい

関連記事

トピックス

NY晩餐会に出席した大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《大谷翔平にエスコートされて》妻・真美子さんがNY晩餐会で羽織った“シックな黒艶コート”は全サイズ売り切れ…ブランドは「場合によって再販の可能性」 
NEWSポストセブン
2025年に成年式を終えられた秋篠宮家の長男・悠仁さま
悠仁さまが30平米庶民派マンションで一人暮らし…大学生活で直面する「息苦しいまでの制約」とは? 〈過去の皇族には「部屋は警護室直通」「山荘を建てた」ケースも〉 
NEWSポストセブン
「新年祝賀の儀」に臨んだ秋篠宮夫妻(時事通信フォト)
《ベルスリーブ、大きなリボン、黄緑色のセットアップ…》紀子さま、“鮮やかな装い”を披露されることが増加 “将来の天皇の母”として華やかな雰囲気を演出か
週刊ポスト
公用車事故にはナゾが多い(共同通信/時事通信)
「アクセル全開で突入」時速130kmで衝突した公用車に「高市氏キモ入りの大物官僚2名」重傷で現在も入院中…総理大臣官邸から発車後30秒での大事故、内閣府が回答した「当日の運転手の対応」
NEWSポストセブン
もともと報道志向が強いと言われていた田村真子アナ(写真/ロケットパンチ)
“TBSのエース”田村真子アナが結婚で念願の「報道番組」へシフトする可能性 局内に漂う「人材流出」への強い危機感
週刊ポスト
中国のフリマアプリに出品されていた旧日本軍関連の物品(筆者提供)
《新たな反日ビジネス》中国フリマアプリに旧日本軍関連の物品が大量出品、コメント欄には「中国人の悲劇を証明する貴重な資料」の言葉 反日動画の“再生数を稼ぐ道具”として利用か
週刊ポスト
ニューヨーク晩餐会に出席した真美子さん(提供:soya0801_mlb)
《どの角度から見ても美しい》真美子さん、NY晩餐会で着用“1万6500円イヤリング” ブランドが回答した反響「直後より問い合わせが…」 
NEWSポストセブン
逮捕された羽月隆太郎選手(本人インスタグラムより)
広島カープ・羽月隆太郎容疑者がハマったゾンビたばこ…球界関係者が警戒する“若手への汚染” 使用すれば意識混濁、手足痙攣、奇声を上げるといった行動も
NEWSポストセブン
米・ニューヨークで開催された全米野球記者協会(BBWAA)主催の晩餐会に大谷翔平選手と妻の真美子さんが出席(左・時事通信フォト)
「シックな黒艶コートをまとって…」大谷翔平にエスコートされる真美子さんが晩餐会に入る前に着用していた“メイドインジャパン”なファッション
NEWSポストセブン
Number_iの平野紫耀
《これだと次回から裏口から出すよ!》平野紫耀の全身ヴィトン姿にファン殺到…“厳戒態勢”の帰国現場で見せた“神対応”と現場の緊迫感
NEWSポストセブン
神宮寺勇太
Number_i・神宮寺勇太「絶対に匂いを嗅ぐんだから!」ファンらが到着ロビーに密集して警備員が警戒…去り際にスターが見せた別格の“神対応”
NEWSポストセブン
昨年7月に遺体で発見された女優・遠野なぎこ(右・ブログより)
遠野なぎこさん(享年45)が孤独死した自宅マンションの一室に作業服の「特殊清掃」が…内装一新で「新たな入居者の募集へ」
NEWSポストセブン