◆大事なのは「有意味感」

 また、仕事や会社に関わることに限らず、長い人生のうちには、災害や病気など「把握可能感」や「処理可能感」だけでは歯が立たない事態に遭遇することもある。そのような想定外の大きな壁に直面したら、どう対処すればいいのか?

「そんな時に最も頼りになるのは、目の前の現実に対して、『乗り越える価値がある(どんなことにも意味がある)』と思える『有意味感』です。

 もし『今の職場で働く意味』を見いだせずに悩んでいるのであれば、入社前に自分が持っていた『思い』と『今、この壁を乗り越えることの意味』を自分に問い、自身をひたすら掘り下げていくべきだと思います」

 しかし、それでも「今の職場で働く意味」を見いだせないという結論に至った場合はどうすべきなのか? 「首尾一貫感覚」に関する研究では、「有意味感」は、自分が「あきらめる」ことや「折れる」ことも、それが先見性や合理性のある選択であれば、肯定されることがあるのだという。

「首尾一貫感覚の観点からすると、『挑戦する意味(価値)がある困難』には対処すべきとなりますが、『挑戦する意味(価値)がない困難』には立ち向かわなくてもいいということになります。もし、どうしても今の会社や仕事に『意味』を見いだせないのであれば、自分の心がまだ健康なうちに、“何であれば意味を見いだせるのか”を考え、ポジティブに退職や転職を視野に入れるといいと思います」

「だいたいわかった」「なんとかなる」「どんなことにも意味がある」――。

 この「首尾一貫感悪」を持てるかどうかが、「雇用ミスマッチ」や「5月病」を乗り越えるカギとなりそうだ。

【プロフィール】舟木彩乃(ふなき・あやの)/ストレス・マネジメント研究者。10年以上にわたってカウンセラーとしてのべ8000人以上の相談に対応。現在、筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学専攻(3年制博士課程/ストレス・マネジメント領域)に在籍。著書に『「首尾一貫感覚」で心を強くする』。

関連記事

トピックス

サンシャインシティ文化会館を訪問された佳子さま(2026年1月30日、撮影/JMPA)
《メイク研究が垣間見える》佳子さま、“しっかりめ”の眉が印象的 自然なグラデーションを出す描き方、ナチュラルなアイシャドウやリップでバランスも
NEWSポストセブン
ハナ被告の相次ぐ麻薬関連の容疑は大いに世間を騒がせた(Instagramより。現在は削除済み)
《性接待&ドラッグ密売の“第2の拠点”をカンボジアで計画か》韓国“財閥一族のミルク姫”が逮捕、芸能界の大スキャンダル「バーニング・サン事件」との関連も指摘
NEWSポストセブン
選挙を存分に楽しむ方法とは(写真/イメージマート)
《盛り上がる選挙戦》大人力を発信するコラムニストが解説する「“危険な落とし穴”を避けつつ選挙を楽しむ方法」とは?「政見放送に勝手にツッコミ」「みっともない人を反面教師にする」
NEWSポストセブン
アワードディナーに初めて出席した真美子さん(提供:soya0801_mlb)
《鎖骨見せワンショルで“別人級”》大谷翔平の妻・真美子さん、晩餐会ファッションで見せたジャパン推しの“バランス感覚”【専門家が解説】
NEWSポストセブン
新しい本屋ができたと喜んだが……(写真提供/イメージマート)
コンビニすらなかった郊外や地方に新規開店するポツンと書店、ビデオ試写室が併設されるケースも 子供から「何が見られるの?」と聞かれ親は困惑
NEWSポストセブン
インフルエンサーのニコレッテ(20)
《南米で女性398人が誘拐・行方不明》「男たちが無理やり引きずり出し…」メキシコで人気インフルエンサー(20)が生きた状態で発見される【生々しい拉致映像が拡散】
NEWSポストセブン
公用車事故で乗客が亡くなったタクシーの運転手が取材に応じた(共同通信/hirofumiさん提供)
「公用車の運転手は血まみれ」「お客様!と叫んでも返事がなく…」9人死傷の公用車事故、生き残ったタクシー運転手が語った“恐怖の瞬間”「官僚2人がストレッチャーで運ばれていった」
NEWSポストセブン
およそ4億円を強奪した”黒ずくめ”の3人組はいったい何者なのか──(時事通信)
《上野・4億円強奪事件》「『キャー!!』と女性の悲鳴も」口元を隠した“黒ずくめ3人衆”が道路を逆走し暴走、緊迫の一部始終と事件前から目撃されていた「不審な車両」
NEWSポストセブン
女優・唐田えりか(Imaginechina/時事通信フォト)
唐田えりか(28)が「撮影中に感情移入して泣き出してしまった」背景とは…訴訟映画『恋愛裁判』の撮影現場で見せた“並々ならぬ思い
NEWSポストセブン
市川中車(右)と長男の市川團子
《大河ドラマに大抜擢》香川照之が導いた長男・市川團子と小栗旬の共演 作中では“織田信長と森蘭丸”として主従関係を演じる
週刊ポスト
SixTONES
《デビュー6周年》SixTONES&Snow Manの魅力を山田美保子さんが分析「メンバーそれぞれに“強み”がある」「随所で大きな花を咲かせたのはジュニア時代からの努力の賜物」
女性セブン
送検のため警視庁本部を出る佐藤伸一容疑者(右:共同)
《“色白すべすべボディ”の“ちっちゃい峰不二子”に…》「金もってこい!!」カリスマ東大教授が高額おねだりで収賄疑い…夢中になった”バニーガール風俗”の実態
NEWSポストセブン