国内

「戦争発言」丸山穂高議員の姑息な「生き残り戦略」

議員辞職を重ねて否定した丸山穂高衆院議員(共同通信社)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々を心理的に分析する。今回は、「戦争」発言で物議を醸している丸山穂高衆院議員を分析。

 * * *
「自分が戦争に行くわけじゃない、戦場に立たされることもない」
丸山穂高衆院議員(35)の「戦争しないとどうしようもなくないですか」という驚きの発言は、それが前提にあるとしか思えない。

 5月11日、国後島への「ビザなし交流」の訪問団に顧問として参加し、酒に酔って、元島民の訪問団長の大塚小弥太さん(89)に、前述のような発言を繰り返した丸山氏。「戦争なんて言葉は使いたくない」「戦争なんて必要ない」と否定した大塚さんは、戦争によって故郷を奪われた経験を持っていたという。

 人は、自分の安全性が高まったり、安全が確保されていると危険を冒しやすくなる傾向があると言われる。これを「ペルツマン効果」というが、丸山氏の発言はまさに、自分の身の安全が確保されている立場からの発言だろう。

 この発言に非難が集中すると、丸山氏は神妙そうな面持ちで謝罪し、発言を撤回。所属していた日本維新の会に離党届を出すも受理されず、最も重い除名処分となった。松井一郎代表は議員を辞職するよう求めたが、丸山氏は辞職を否定、野党が共同で議員辞職勧告決議案を提出すると聞くや、「言論府が自らの首を絞める行為」と徹底抗戦の構えを見せた。

 20日、ついに野党から議員辞職勧告決議案が提出されると「可決されても絶対に辞めるわけにはいかない」と宣戦布告。ここにきて丸山氏は、自らの発言通り「戦争しないとどうしようもない」状況となったのだ。もっとも、彼の戦場は北方領土ではなく国会であり、敵はロシアではなく野党の議員たち。彼の戦争は国益や領土のためではなく、自分の利益を守るため、議員という地位と立場、議席を守るための戦いである。

関連記事

トピックス

幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
フレルスフ大統領夫妻との歓迎式典に出席するため、スフバートル広場に到着された両陛下。民族衣装を着た子供たちから渡された花束を、笑顔で受け取られた(8日)
《戦後80年慰霊の旅》天皇皇后両陛下、7泊8日でモンゴルへ “こんどこそふたりで”…そんな願いが実を結ぶ 歓迎式典では元横綱が揃い踏み
女性セブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《デートはカーシェアで》“セレブキャラ”「WEST.」中間淳太と林祐衣の〈庶民派ゴルフデート〉の一部始終「コンビニでアイスコーヒー」
NEWSポストセブン
犯行の理由は「〈あいつウザい〉などのメッセージに腹を立てたから」だという
「凛みたいな女はいない。可愛くて仕方ないんだ…」事件3週間前に“両手ナイフ男”が吐露した被害者・伊藤凛さん(26)への“異常な執着心”《ガールズバー店員2人刺殺》
NEWSポストセブン
食欲が落ちる夏にぴったり! キウイは“身近なスーパーフルーツ・キウイ”
《食欲が落ちる夏対策2025》“身近なスーパーフルーツ”キウイで「栄養」と「おいしさ」を気軽に足し算!【お手軽夏レシピも】
NEWSポストセブン
Aさんは和久井被告の他にも1億円以上の返金を求められていたと弁護側が証言
【驚愕のLINE文面】「結婚するっていうのは?」「うるせぇ、脳内下半身野郎」キャバ嬢に1600万円を貢いだ和久井被告(52)と25歳被害女性が交わしていた“とんでもない暴言”【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
遠野なぎこと愛猫の愁くん(インスタグラムより)
《寝室はリビングの奥に…》遠野なぎこが明かしていた「ソファでしか寝られない」「愛猫のためにカーテンを開ける生活」…関係者が明かした救急隊突入時の“愁くんの様子”
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《独特すぎるゴルフスイング写真》“愛すべきNo.1運動音痴”WEST.中間淳太のスイングに“ジャンボリお姉さん”林祐衣が思わず笑顔でスパルタ指導
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
「どうぞ!あなた嘘つきですね」法廷に響いた和久井被告(45)の“ブチギレ罵声”…「同じ目にあわせたい」メッタ刺しにされた25歳被害女性の“元夫”の言葉に示した「まさかの反応」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)が犯行の理由としている”メッセージの内容”とはどんなものだったのか──
「『包丁持ってこい、ぶっ殺してやる!』と…」山下市郎容疑者が見せたガールズバー店員・伊藤凛さんへの”激しい憤り“と、“バー出禁事件”「キレて暴れて女の子に暴言」【浜松市2人刺殺】
NEWSポストセブン
先場所は東小結で6勝9敗と負け越した高安(時事通信フォト)
先場所6勝9敗の高安は「異例の小結残留」、優勝争いに絡んだ安青錦は「前頭筆頭どまり」…7月場所の“謎すぎる番付”を読み解く
週刊ポスト
目を合わせてラブラブな様子を見せる2人
《おへそが見える私服でデート》元ジャンボリお姉さん・林祐衣がWEST.中間淳太とのデートで見せた「腹筋バキバキスタイル」と、明かしていた「あたたかな家庭への憧れ」
NEWSポストセブン