そういう人たちにもお勧めなのが、グンゼの「YGカットオフ」です。こちらもネック、袖先、裾は切りっぱなしですが、さらにエアリズムシームレスにはあった、胴体脇部分の縫い目もありません。いわゆる丸胴になっているのです。
YGカットオフにはいくつかのシリーズがあります。通年タイプの「オールシーズン」、夏向けの「クールタイプ」、そして「完全無縫製ライン」です。特筆すべきはどれも綿の混率が高いことです。綿高混率素材で切りっぱなし生地ができるのは、私の知る限りグンゼだけです。
「オールシーズン」は綿55%・ポリエステル30%・ポリウレタン15%という組成になっており、「クールタイプ」は綿35%・ポリエステル30%・レーヨン20%・ポリエステル15%という組成になっています。さらにスゴイことに「完全無縫製ライン」は綿90%・ポリウレタン10%という組成になっており、「ほぼ綿」という状態です。
価格はエアリズムシームレスよりも少し高く、完全無縫製ラインは2000円(税抜き)、クールタイプ1500円(税抜き)、オールシーズンタイプは1300円(税抜き)となっていますが、合繊100%では肌荒れしたり、綿でないと満足できない中高年層には価格差はあるものの、こちらのほうが適しているでしょう。
メンズ肌着の分野は、もう工夫の余地が残されていないように見えますが、じつはまだまだ細かいニーズ解決は必要で、その部分への着目はグンゼが一歩抜きんでているように見えます。