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阪神・藤川球児監督の「練習着にハーフパンツ着用」直訴で思い出される400勝投手・金田正一さんの言葉「大投手になりたければふくらはぎを冷やしたらアカン」

藤川監督(左)の直訴を金田氏(右)が存命であればどう評したか

藤川監督(左)の直訴を金田氏(右)が存命であればどう評したか

 阪神の藤川球児監督が、試合前練習に臨む選手のハーフパンツ着用を球団に要望していると報道陣に明かした。阪神では現在、試合前練習でユニフォームを着用するルールとなっているが、近年厳しさを増す暑さ対策として、短パンでの練習を導入したいというものだ。

 パフォーマンス向上のためだといい、他球団ではすでに導入が進んでいるが、球界では「足のケア」をめぐっては様々な議論がある。史上唯一の400勝投手である故・金田正一氏は、アスリートの体調管理が注目されていない頃から、「鍋で温野菜を食え」「ミネラルウォーターを飲め」「自分の体には惜しまず投資しろ」といった考えを持ち、14年連続20勝以上という前人未踏の大記録を打ち立てたレジェンドだが、“短パン”には否定的だった。

大谷翔平が足をつった時の金田氏の見解

 2015年4月に日本ハム時代の大谷翔平が登板した試合中に右ふくらはぎがつって降板したことがある。それまで4~5回同様のケースあり、首脳陣も心配していると報じられた当時、金田氏はこう話していた。

「ふくらはぎがつるという経験はワシにもある。ワシは左投げだから左足のふくらはぎがつったもんじゃ。つまりプレートを蹴り上げるほうの足がつる。下半身をよく使って投げている証拠だが、つらないようにケアしなきゃいかん。

 ワシらの時代は今のような中6日じゃないからな。中3日で、その間にリリーフもする。1年で400イニングを投げるんじゃよ。足への負担はハンパしゃなかった。それでも足がつらないように常にトレーナーを従え、食い物を考え、足を冷やさないようにして、シーズン中でも走り込んだ。

 それが今の子は短パンを履いて、何のケアもしないのだからアカン。足がつるというのはヒジや肩の故障への警告だから、足がつらないように努力した。それをやらないと大投手にはなれない。大谷のように素晴らしい素質を持っていても、何のケアもしないで調子に乗って二刀流とかやっていると、見世物で終わってしまう。メジャーに行きたいなら、しっかりと投手としての体調管理、ケアをするべきなんです」

 ちなみに金田氏は2015年春季キャンプの本誌・週刊ポストでの大谷との対談で二刀流について、「大谷君の人生だ、好きにやればいいと思う」と応援をしており、ふくらはぎのケアについてもそうした観点からの指摘だった。

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