谷本医師は配合剤を処方することはほとんどないという。
「他院で配合剤をすでに処方されている患者で、ふらつきやめまいが出ている場合には、複数のタイプを組み合わせる方針に切り替えるようにしています。薬の量や種類を調整することで、患者はそれらの副作用を解消できています。
降圧剤の組み合わせに入れることが多いのが、『フルイトラン』などの『サイアザイド系利尿薬』に分類される薬です。血圧を下げるだけでなく尿の中にカルシウムが溶け出してしまうのを防ぐ効果もあるため、骨折の予防にも効果があるといわれています。
過去に利尿剤で副作用が出ていない高齢者にはこれを処方し、それだけでは十分血圧を下げられない場合にARBなど他のタイプと組み合わせています」(同前)
※週刊ポスト2019年6月7日号