映画『町田くんの世界』に出演する岩田剛典
石井監督:意味わからないもんね。でも、意味がわからないくらいでいい。
岩田:高校生なので学校内の話だけど、社会に出てからの人間関係にも通じるものがあるな…と思いながら演じていました。
◆意外な素顔
石井監督:そういえば、岩田くんといっしょに飲んでいる時に、どんな高校生だったの?って、質問したんですよ。そうしたら、ラクロス部だったというので、え!? と思って。意外ですよね。
岩田:ぼくは本当に部活一筋で、毎日、ラクロスの練習しかやっていなかったんです。
石井監督:強かったらしいですよ。あと、撮影現場で岩田くんを観察していて気づいたことがあるんですけど。よくぶつぶつと独り言を言ってるんです(笑い)。
岩田:それ、よく言われます。最近じゃ、抑える意識すらないかもしれない。
石井監督:気づいてるんだ!? 多分、頭が高速回転してるんじゃない?
岩田:結構くだらない独り言も多いですよ。今日、何食べようかなとか(笑い)。
石井監督:本当?(笑い)。
岩田:はい(笑い)。撮影中は、日常生活では味わえない感情のふり幅を引き出されるので、感情が忙しかったです。氷室は自分に少なからず通じる部分があって、わかるからこそのつらさで、感情がぐちゃぐちゃになる感覚もあって…。でも、そのつらさを含めて楽しんでいました。
石井監督:わからないことってたくさんあるけど、最近はシャットアウトしたり、自分の気持ちに蓋をしたりするじゃないですか。でも、そういうものに向き合って、新しい世界を広げていくことは重要だし。不必要なものは壊して、自由に生きていけばいい…というのが映画を通して伝わればと思います。
撮影/黒沼諭(aosora)
※女性セブン2019年6月20日号