そのシートアレンジ状態のスペースは、前席はまったく変わらず、2列目はシートを後方にスライドさせているときよりは狭いものの普通に乗ることができ、3列目は小柄な人であれば何とか乗り込めるというイメージ。さすがに中大型ミニバンのように3列フル乗車でもある程度快適性が保たれるわけではない。
その後方のラゲッジスペースだが、3列目を立てると言うまでもなく狭い。3列目の狭さとあいまって、6名で長距離旅行をするのは現実的ではないだろう。だが、今回の東京~群馬のような近距離、1泊2日程度の旅行であれば、全員分の荷物を収容するのはわけのないことだった。
小旅行なら6人分の荷物はすべて詰めるラゲッジスペース
3列目シートには小柄な人に乗ってもらうことにして、いよいよ関越高速経由で目的地の群馬・川場村方面へ。りんごの木の花摘みなど、いろいろなところへ寄り道しながらの、のんびりとした旅だ。
RX450hLのドライブフィールは非常におっとりとしたもの。高速道路でのクルーズは一番の得意科目で、ロードノイズも風切り音もとても小さく、路面がうねっているような場所でも上下に強く揺すられたりせず、ゆるゆるとそのうねりをサスペンションで吸収する。海でちょっと大き目のクルーザーに乗っているような感じだ。
こう書くと、重量級SUVなのだから当たり前のように感じられるかもしれない。が、実はこの点が標準型のRXと最も異なる部分だった。筆者は2年ほど前、標準型で1500kmほどツーリングをしてみたことがあるのだが、その時はサスペンションのしなやかさがまったく不足し、路面の不整が少しきつくなっただけで揺すられ感が強く出るのに驚いた。