しかし、中国での大学では近年、女子学生に対するさまざまなセクハラ事件が公になっている。昨年4月、南京大学の男性教授が、北京大学の教授だった22年前に女子学生を強姦し、学生は2年後に自殺したとする情報が中国のネット上で拡散。南京大学はこの教授を解雇。
北京航空航天大学でも昨年4月、男性教授が十数年間にわたって少なくとも7人の女子学生にセクハラを行い、そのうちの1人を妊娠させたことが分かり、教授は解雇されている。
南京大学など個別の大学とは別に、中国全体の大学のセクハラ問題を調査している広州性教育センターが4542人の学生を対象に行ったセクハラ被害調査では、全体の75%がセクハラ被害を受けたと答えており、「西側諸国とは違って、中国の場合、セクハラ被害に関する問題意識が低い。しかし、しかし、中国では教員の権力は絶大であり、学生は教員によるセクハラ被害を訴えにくく、その点でも中国におけるキャンパス内のセクハラ被害は深刻な問題だ」と同センターは結論付けている。