国内

いまだ住所不定の山本太郎氏が借地借家法改正に取り組んだら

第25回参議院選挙で、インタビューに答える「れいわ新選組」の山本太郎代表(時事通信フォト)

 空き家の増加が社会問題になる一方で、賃貸住宅をめぐる現行の法制度には小さからぬ問題もある。コラムニストのオバタカズユキ氏が指摘する。

 * * *
 なにげなくツイッターを眺めていたら、以下のつぶやきが流れてきた。

〈選挙が終わり、その1週間後には議員宿舎を出ることになったが、いまだ住所不定。新居を探すが、審査で落とされ続けている。公党代表という立場だが、現実的には無職に近い扱い。どのような立場にあっても、住まいは権利として保証される世の中を作ると決意し、あらたな気持ちで物件探しに臨みます〉

 つぶやきの主は、山本太郎氏だ。先だっての参議院選挙で大躍進を果たした、れいわ新選組の創設者であり代表である。同選挙では比例区から立候補し落選したが、それは公職選挙法の改正で新設された「特定枠」に船後靖彦氏と木村栄子氏を擁立し、見事に2人とも当選させたからだ。自身の獲得票をあえて2人に譲ることで、これまでに存在しえなかった重度身体障害者の国会議員を誕生させた。

 次の衆議院議員選挙でのさらなる躍進が期待されている新党の代表。危険なポピュリストだという批判もあるが、濃い支持者も多く、世間の注目度はこれからますます高まっていくと思われる。新しいタイプの政治家として波に乗っているように見えるのだが、そうか、いまだに引っ越し先が決まらないとは。

 先の参議院選挙が執行されたのは7月21日だったから、山本氏が議員宿舎を出たのはその1週間後の7月28日あたり。そこからすでに1か月と1週間が経っている。超多忙の中、引っ越し先探しになかなか時間を割けなかったという事情もありそうだが、それにしても公党代表がそれほど長期間住所不定というのはちょっと驚きだ。なぜ、そんなに新居探しが大変なのか。

 氏は、〈審査で落とされ続けている〉理由を、〈現実的には無職に近い扱い〉だからだと書いている。

 公党とはいえ、まだ所属国会議員が2人だけで、できたてほやほやの新党であるれいわ新選組。いつどうなるか先が見えない状態なので、その代表といえども〈無職に近い扱い〉とされてしまうのだろうか。

 あるいは、何かとお騒がせ議員だった山本氏。そういう人物が立ち上げた新党も得体のしれぬ団体で、これからもどんな騒ぎを起こすかわからない。山本氏の新居にマスコミが押し寄せ、近隣住民の迷惑になるような騒ぎも起きそうだ。だから、審査がなかなか通らないのか。

 賃貸不動産の入居審査は、物件の管理会社や大家によって行われる。審査のポイントは大きくわけて3つ。1つは、入居希望者の収入チェックである。きちんと家賃を払い続けることができるかどうか。それを見極める大きな要素として、どんな職業に就いているか、がある。このポイントで、山本氏はなかなか壁を越えられないのかもしれない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン
維新に新たな公金還流疑惑(左から吉村洋文・代表、藤田文武・共同代表/時事通信フォト)
【スクープ!新たな公金還流疑惑】藤田文武・共同代表ほか「維新の会」議員が党広報局長の“身内のデザイン会社”に約948万円を支出、うち約310万円が公金 党本部は「還流にはあたらない」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《ほっそりスタイルに》“ラブホ通い詰め”報道の前橋・小川晶市長のSNSに“異変”…支援団体幹部は「俺はこれから逆襲すべきだと思ってる」
NEWSポストセブン
東京・国立駅
《積水10億円解体マンションがついに更地に》現場責任者が“涙ながらの謝罪行脚” 解体の裏側と住民たちの本音「いつできるんだろうね」と楽しみにしていたくらい
NEWSポストセブン
今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選出され史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平、妻の真美子さん(時事通信フォト)
《なぜ真美子さんにキスしないのか》大谷翔平、MVP受賞の瞬間に見せた動きに海外ファンが違和感を持つ理由【海外メディアが指摘】
NEWSポストセブン
柄本時生と前妻・入来茉里(左/公式YouTubeチャンネルより、右/Instagramより)
《さとうほなみと再婚》前妻・入来茉里は離婚後に卵子凍結を公表…柄本時生の活躍の裏で抱えていた“複雑な感情” 久々のグラビア挑戦の背景
NEWSポストセブン